鳥取の魚を知り尽くした、魚問屋が届ける“海の幸”

2021/11/23
by 田草 健太郎
 
 

(有)井上勝義商店 もとうお(吉川 紘平さん)

日本海の豊富な海産物に恵まれた、鳥取の旬の味

日本海に面する鳥取県は、年間を通じて海産物が豊富です。厳しい冬の寒さを乗り越え、日本海に春の訪れを告げるのはホタルイカ。4月頃に旬を迎えるホタルイカは身が張っており、柔らかくむっちりとした食感と甘みを味わえます。

初夏から晩秋にかけて、夜の日本海にこうこうと灯るのはイカ釣船の「漁り火」。熟練の漁師たちが、濃厚な甘みが人気の白いかを一本釣りで釣り上げます。寒風が吹き荒む日本海の冬を代表するのは、味覚の王者・松葉がに。一般的に聞く名称はズワイガニですが、成長した雄は「松葉がに」と呼ばれ、ぎっしりと詰まった身と上品な旨味が楽しめる、鳥取を代表する冬の味覚です。

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海から街へ新鮮な魚介類を届ける、まちの魚問屋

各漁港で水揚げされる旬の魚介類は、業者を通して、新鮮なまま飲食店や宿泊施設、市場やスーパーなど、その味を求める人々のもとに届けられます。1941(昭和16)年創業の井上勝義商店も、漁港から海産物を仕入れ、街に届けてきた長い歴史を持つ魚問屋です。
井上勝義商店は、かつて鳥取城が築かれ今も鳥取市を象徴する山として市民に愛される久松山に向かって続く街道沿いにあります。シャッターをくぐると、漁港から届いたばかりの魚を冷たい水に当てながら、手際良く捌く職人の姿。今朝水揚げしたばかりの魚介類を、新鮮なまま届けるため、魚介類それぞれに適切な処理を施します。

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鳥取の魚を知り尽くした魚問屋がつくる自慢の逸品、
オリジナルブランド「もとうお」

創業から80年。井上勝義商店では従来の卸に加え、数年前から一般の消費者に向けた商品を生産・販売するオリジナルブランド「もとうお」も始めました。もとうおでは、旬の魚のセットや松葉がになどの他、干物や瓶詰めなどの加工品も販売しています。加工品の生産は自社で行っており、鳥取の種類豊富な魚介類を知り尽くした魚問屋だからこそ作ることのできる味わいは、すでにふるさと納税などでも人気を集めています。
image5.jpeg 贈り物としても鳥取の海の幸を味わってもらいたいという思いから開発した「もとうおセット」は、瓶詰め3種類のセットです。「いかの麹漬け」は、自家製の麹にいかと郷土料理での”やたら漬け“を混ぜ込むことで、深い味わいを楽しめる逸品です。また、いかを塩漬けにし、素材そのものが持つ酵素によって発酵させる「いかの塩辛」は、独自の調理法によって凝縮されたコクと旨味が自慢です。さらに、旨味たっぷりのホタルイカを、時間をかけてじっくり煮込む「ホタルイカの佃煮」は甘辛くて濃厚な味わいを、子どもから大人まで楽しんでいただけます。

「鳥取の魚」を、全国の食卓の“定番”に
丁寧な手仕事で仕上げる、自慢の美味しさ

4代目として井上勝義商店を支える吉川紘平さんは、魚問屋として地産地消を支え続けることはもちろん、県外の人にも鳥取県産の海産物の美味しさを味わってもらうべく、全国に「鳥取の魚」を売り出していきたいと意気込みます。
近年は他社でも様々な海産物の加工品が販売されるなか、もとうおとして目指すのは、「もとうおだったら間違いない」と安心できる“定番”の味です。家庭の食卓で愛される味を目指すからこそ、凝縮された魚介類の甘みや旨味を生かし、シンプルな素材で仕上げます。その味の決め手となるのは、魚を捌く職人の技、そしてほとんどの工程を手作業で行う自社での加工です。小さな加工所で作るからこそ手間はかかりますが、その分手仕事ならではの丁寧な作業がほっとする味わいを作ります。
かにの水揚げ量全国一の鳥取が誇る「松葉がに」、そして魚問屋が食卓の“定番”を目指してつくる加工品。
鳥取ならではの海の幸を、贈り物やご家庭でもご賞味ください。

image6.jpeg井上勝義商店 の商品はこちら

お店情報

店舗名 (有)井上勝義商店
住所 〒680-0034 鳥取県鳥取市元魚町4-205
電話番号 0857-22-2185
営業時間 09:00~17:00
定休日 日曜・祝日・不定休・1月1日~3日